“昔ながらの梅干し”を漬けよう!! ~その1 塩漬け編~ 塩分控えめなんてとんでもない!!梅干しは酸っぱいのに限る!!

梅干しは昔ながらのものに限る!!

最近の梅干しといえば。塩分控えめの甘い梅干しがすっかり主流となってしまっているようで、スーパーなど店頭でも塩分10%以下のものや、はちみつなどを入れた甘いものなどばかり見かけます。

健康ブームで塩分の節制が一般的に認知され、甘い梅干しの需要が大きくなったのでしょう。しかし、それでもやはり梅干しといえば昔ながらの、顔がくしゃっとなるくらいにしょっぱいものを求めてしまいます。

昔ながらの梅干しと調味梅干し

市販の”甘い梅干し”の塩分濃度は10%程度ですが、昔ながらの”酸っぱい梅干し”は普通20%強ほどの塩分濃度があります。

両者はもはや全くの別物です。ちなみに、規定でも前者のことを“調味梅干し”と言っていわゆる”梅干し”とは別のものとして扱っているようです。

ちなみに昔ながらの梅干しにははちみつやら出汁やらといった不純物(?)は入らず、本当にシンプルに塩だけで漬け込みます。

昔ながらの梅干しを漬けてみよう!!

今では美味しい昔ながらの梅干しが欲しければ、梅干し専門店やお漬物屋さんにでも行かなければ、なかなか手に入りません。
でも、実は自分で梅干しを漬けるのって、そこまで難しくはないんですよ。むしろ昔はそれぞれのご家庭で普通に漬けていたものですし。

僕の場合も、母の実家で祖母が梅干しをらっきょう漬けなどとともに漬けていたのを覚えています。僕がこういったものに手を出すのに抵抗が少ないのもそうウノを見て育った影響かもしれません。

ともかく梅干しは多少手間はかかるものの、複雑な行程はありませんので、一度試してみては如何でしょう?

梅干しの材料と必要なもの

 ・梅(熟したもの) : 2kg ←今回使う
 ・粗塩(梅用) : 400g ←今回使う
 ・焼酎 : 適量 ←今回使う
 ・赤しそ : 200~400g
 ・粗塩(赤しそ用) : 40~80g

 ・漬物甕 ←今回使う
 ・おもし ←今回使う
 ・落としぶた ←今回使う

粗塩はそれぞれ、梅、赤しその重量に対して20%~の量用意します。

“梅の塩漬け”手順

手順1. 梅のあく抜き

梅は軽く水洗いしてから楊枝などでヘタを取った後、水をためたボウルに浸けてあく抜きする。

未熟な青い梅ほどアクが多いので、あく抜きは熟度に応じて行います。完熟した黄色い梅にはあく抜きは必要ありません。今回は、黄色に熟しかけている梅なので、15~30分ほど行います。

あく抜きを終えたら、ざるなどにあげて水を切った上で、キッチンペーパーなどできちんと水気を拭き取り、焼酎をしっかりとまぶします。

 

*梅に傷があったり、あく抜きの時間を長くしすぎると、梅が変色したり、実がふやけたりしますので梅の様子を見て調節しましょう。

手順2. 梅を塩漬けする

漬物甕を焼酎で消毒した上で、梅と粗塩を交互に重ねていきます。これはなるべく梅と塩が接するようにするためです。塩と梅との浸透圧によって、梅の水分とエキスが抽出されます(これが白梅酢です)。

*梅の隙間から塩は下に落ちていきますので、それを考えて上の層ほど塩の分量を多くします。

手順3. 梅に重石を置く

梅に落し蓋をし、梅と同程度の重量の重石をのせます。そして埃が入らないよう甕に蓋をし、冷暗所に安置しておきます。ちなみに僕は落し蓋+重石の代わりにボウル+ビニール袋を使っています。ビニール袋に水を入れることで、水の量を調整するだけで、好きな重さにすることが可能です。

*重石の目安は“熟した梅には軽く、未熟の梅には重く、塩分が多い場合は軽く、塩分が少ない時は重く”が基本です。

手順4. 白梅酢があがるのを待つ

梅を塩漬けして1晩経つ頃には、梅から水が出てきます。この水が白梅酢です。左下写真は1日経った状態のものです。

さらに数日して白梅酢が梅にかぶるくらいに出るまで待ちます(右下写真は7日経った状態です)。

このくらいまで白梅酢があがれば、重石を軽いもの(梅がかぶる程度)に変えて、赤しそが出回るまで冷暗所で保存します。

続きの”しそ漬け”及び”土用干し”の手順については以下のリンクからどうぞ。

梅干し作り関連記事

昔ながらの梅干しをつけよう!!~その2 紫蘇漬け編~

http://gyuujaku.com/single_life/traditional/sawer_plum_3/

梅干し漬けスケジュール

梅干しの作業は大きく3段階に分けられます。もちろんその時期も3回に分かれます。

4月下旬~5月中旬 : 梅の塩漬け

梅が出回る時期に合わせて行います。熟した梅を手に入れ塩漬けし、白梅酢をとります。次の作業(しそ漬け)を考えて、しそが出回る前に、白梅酢があがるように仕込みを行いましょう。

5月~6月頃: 梅のしそ漬け

白梅酢が上がり、しそが出回わったタイミングで行う作業です。塩もみしたしそと白梅酢で赤梅酢を作り、梅を漬け込みます。

8月~9月 : 梅の土用干し

土用を迎えかんかん照りの晴天が続くようになった頃に行います。赤梅酢で漬けた梅を真夏の日差しで天日干しにします。

*本記事”4月下旬~5月中旬 : 梅の塩漬け”について書いています。

その後の手順は別記事にて…
>>昔ながらの梅干しをつけよう!!~その2~ しそ漬け
>>昔ながらの梅干しをつけよう!!~その3~ 土用干し

Author: single_life

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です