コンフィとは?
最近、コンフィという料理が一般によく知られるようになってきてますよね。ちょっと小洒落たカフェやバーなどでも、普通にメニューにあったりします。美味しいかどうかは別の話ですけど笑
コンフィというのは、フランス料理の調理法の一つで、そもそもは食材を保存するための方法として考案されたものです。さらにいえば、語源となった”confire”はフランス語で”保存するために漬ける”という意味の動詞です。
具体的には、塩やハーブなどで下味をつけた鶏肉や豚肉を低温の油に浸し、じっくりと火を入れていく調理法です。一番有名なのは伝統的な”鴨肉のコンフィ”ですね。
ちなみに果物のコンフィも存在し、こちらは”fruits confits”と呼ばれます。こちらは砂糖を使ったものです。そもそも上記の”confire”という動詞は、中世に果物を砂糖の中で保存したものについて使われはじめたものだとか。
牡蠣のコンフィ
そんなわけで、貝類や魚介などのコンフィは伝統的ではありません。
ただ、よくよく考えてみると、牡蠣の調理法として、コンフィってかなりいいんですよね。
オイルによる低温調理のため、牡蠣の水分が逃げて縮むことなく、ふっくらジューシーに仕上がるわけです。さらに下味をつける段階で、一晩寝かせることで、旨味が凝縮されます。
さらにオイルに漬けていれば、保存もきくので一石二鳥というやつですね。
というわけで、牡蠣のコンフィを作ってみましょう!
牡蠣のコンフィの材料
・牡蠣:7粒
・塩:3つかみ
・砂糖:1つかみ
・白ワイン:大さじ3
・ローズマリー:2つかみ
・オリーブオイル:適量
牡蠣のコンフィを作ってみよう!!
牡蠣は事前に下処理をしておきます。
下処理の方法はこちらの記事を参照ください。
さて、一通り下処理が終わった牡蠣を、ビニール袋に入れます。そして、塩3つかみと砂糖1つかみ、それからローズマリーを2つかみほど入れます。
分量はそこまで厳密にする必要はありませんが、ビニール袋の上から軽くもみ合わせて、牡蠣の表面に満遍なく行き渡るくらいが目安かな。肉のコンフィの場合は、塩は肉の重量の1.5%ほどが目安ですが、牡蠣はそもそも塩味もあるし、肉に比べて味もしみやすいので、下味は薄めにしています。
さらに、白ワインを大さじ3ほど加え、袋を閉じて、冷蔵庫で一晩寝かせます。
一晩寝かした牡蠣は、冷蔵庫から出して常温に戻します。その後、キッチンペーパーなどでしっかりと水気を拭き取りましょう。
鍋にたっぷりのオリーブオイルを入れ(牡蠣を入れた際にひたひたになるくらい)、弱火にかけます。
オリーブオイルが人肌程度に温まったら、牡蠣を入れます。急激な温度変化は牡蠣の細胞壁の破壊などにつながり、水分や旨味が逃げる原因になりますので、弱火でじっくり丁寧に温度を上げていきます。
そして、いくらオイルで煮込むとはいえ、火を通しすぎてはやはり牡蠣の水分は逃げていきます。なので、肉の場合と違い数時間単位で長時間煮込むことはしません。10分~15分くらいかな。。
ちなみに、牡蠣は身が縮み始めたら、火が通った目安になります。それから、加熱しすぎると牡蠣から白濁したエキスが出てきますので、それも加熱調整の目安になります。
下処理及び、火入れを丁寧に行えば、ふっくらジューシーでうまみの凝縮された絶品料理に仕上がります。
そのまま食べてもいいし、パスタなどの料理に使っても美味しいです。