Soba!! “蕎麦”ではない”焼きそば”だ!!

世界でも人気な”Soba”!!? 北欧のちでNISSINに出会う。

さてと、新たな滞在先に移動して約2週間。

実は現在の滞在先は、台所が共用なうえ、あまり使い勝手が良くない。かつ居室からの距離が遠く、さらに他の滞在者との兼ね合いでタイミングが測りづらいこともあり、なかなか思うように料理ができない状況が続いている。

居を転々とする生活も早3ヶ月。季節は秋を迎え、すでに冬の足音が聞こえ初めている。

滞在地はこれで6箇所目。日本でのViSA待機期間を考え合わせればついに二桁の大台を超えてしまった。途中、何度か自由に台所を使うことのできる場所もあったが、日本にいた頃のそれなりに栄養バランスの取れた食生活からはおよそかけ離れた日々が続いている。

さて、非日常の中には往々にして非日常が誘発されうるものである。

えらいもので、定住地なく居を転々とする不安定な生活にもすっかり慣れてしまった頃、これまでの自炊生活では興味を持たないものに興味を抱くことが増えた。

そう…、インスタント食品、冷凍食品、カップ麺。

少なくとも大学入学を機に一人暮らしを始めて以来、十年強 自炊を続ける中でほとんど お世話になることのなかった方々である。しかし、そこは日本人、特に海外で出回るカップ麺類を見かけるとインスタント麺発祥国の人間としては興味をそそられることもあるようだ。

さて、斯くしてスーパーマケットに訪れるたびにカップ麺のコーナーを気にする様になった僕であるが、大量の種類があるカップ麺たちの中で、一際 目を惹くものがあった。

そもそもが筋金入りの蕎麦好きである僕は “Soba”と書かれたスタイリッシュなラベルに強烈に心惹かれた。そして、パッケージの最もみやすい場所には日本人には馴染み深いであろう文字列が…。そう”CUP NOODLES”。一瞬、目を疑ったが、間違いない。なんと、かのNISSINの製品である。

実はすぐにこれらが”そば”ではないことが明らかになるのだが…

ところで、突然だが、スウェーデンの商品ラベル/商品説明は当然ながら基本的にはスウェーデン語で書かれている。中には他の言語でも書かれたものがあったりするが、デンマーク語、フィンランド語くらいのもので、英語で書かれているこさえもほとんどない。

そんな馴染みのない言語に溢れている中で、視界に飛び込んでくるひらがな、カタカナ、漢字。まさか北欧の地で出会う日本語オールスターズである。”クラシック”、”チリ”、”照り焼き”、”焼き鳥”。日本でも馴染みがあるとは必ずしも言い難い言葉たちだが、まあそれはそれ。

こうなっては、これらが一体誰に向けた日本語なのかと興味が湧く。そそくさと、全種類を購入し、家路を急ぐのだった。

北欧でCUP NOODLE “Soba”を食してみる。

さて、NISSINの”Soba”。スウェーデンで出会う日本食である。

注意しておくが、これは蕎麦ではない。焼きそばである。

よくよくラベルを見ると、小さな字でWok sobaと書かれている。 Wok というのは英語で”中華鍋”を意味する単語である。つまり、中華鍋そば→中華鍋で炒めたそば→焼きそばということなのだろうか。

焼きそばの調理に使用するのは鉄板であり、中華鍋ではないため、”中華鍋そば”は厳密には間違った説明だが、海外の人々にはそちらの方が想像がつきやすいのだろう。

そんな、海外版”日清カップ焼きそば”である。では、いただいてみるとしよう。

*ちなみに、うちの近くで見かけるカップ麺はタイ風のもの(具材なし)が主流である。

使ったのは黄色の蓋”CLASSICクラシック”。

外観がスタイリッシュなこのカップ焼きそばだが、内側もまた なかなか考えられた作りになっている。蓋を外すと、アルミの内蓋がついており、その表面にカップ焼きそばを作る工程が3~4段落で簡潔に説明されている。液体ソースも付いている。

さらに内蓋を外すと、インスタント麺と乾燥加薬が入っているのだ。ちなみに外蓋には湯切り用の穴がついている。

しばし、電子ケトルにお湯が湧くのを待つ。

お湯を注いで3分待つ。作り方はもちろんだが日本と同様である。

あとは外蓋をつけて、湯切りしたのちに、ソースを入れて絡めるだけ。

このカップ焼きそば、湯切りの仕組みなども日本のものより洗練されているように感じるところがある。ただ日本人が違和感を抱くのは味のバリエーションだろう。上記の通り、4種類のあじはそれぞれ”クラシック”、”チリ”、”照り焼き”、”焼き鳥”。 百歩譲って先3つは良いが”焼き鳥”味とは…。

はたして味のアイデアは日本人が出しているのだろうか。それとも現地スタッフだろうか。ちなみに、湯切り容器ではなく、袋入りの簡易包装&廉価版も販売されている。

さて、今回試した味だが、”CLASSICクラシック”というくらいだから、おそらくこれが日本で売られている物と同じ味なのだろう。日本人として日本のものと本当に同じ味なのかどうか、試してやろうと意気込んだのも束の間…。

すでに書いた通り、僕はカップ麺、インスタント食品、冷凍食品にあまり馴染みがない。もちろん何度か食べたことはあるはずだが、脳内で味を比較できるほどにはその味に精通してはいないのだった。カップ焼きそばと言って唯一思い出されるのは、一時 焼きそばに執着したことのあった母がカップ焼きそばを試す都度に”どれもちょっと違う…”とこぼしていたことだった。

仕方ないので、味の評価は日本に持ち帰った時に、大学時代の後輩たちにでも判断してもらうことにしよう。

さて、その様なわけで、この勢いあるラベルに惹かれ、日本を語る海外製品に期待するなと自身に言い聞かせつつも手に取ってしまったわけだが…。 実の所、味はなかなか。デザインも秀逸。唯一気になったのは、4種類ある味はどれもあまり聞き慣れないもの”クラシック”、”チリ”、”照り焼き”、”焼き鳥”だったということだけ…。

というあたりで終わらせてもらおう。これは慣れないカップ麺を想定外の場所で食べることになった奇妙なお話。

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