引っ越し先はまさかのボスの家!!?

まだまだ手に入らぬpersonnummer…

さて、これは先週のお話。personnummerが手に入らないまま、刻々と時間は過ぎて早1月半以上…。

予定では7月1日からアパートに入居できるはずだったのだが、personnummerがない限り契約できないと言われてしまっては仕方がない。さらに、滞在していたホステルも夏のバケーションが始まったことで満室状態で、8月中旬以降部屋が取れない有り様。さらに近隣のホテルを探しても空きがない。はてさてどうしたものか、これは本格的に路頭に迷うぞ…。

そんな折、休暇中のボスから連絡が来て近況を問われる。

実はまだpersonnummerが取れなくて、ホステル暮らしなんだよね…と伝えると、ボスは驚いた様子でSkatteverket(スウェーデンの税務署:personnummer関連はここの管轄)に連絡はしたのか??と問うのだった。

当然ながら、こちらもいよいよ命の危機に関わってくる状況なので考えうることは全てやっている。これから寒くなってくるスウェーデンで野宿なんて考えたくもない。ただ一方で、もはや完全にサマーバケーション真っ只中のるスウェーデン社会を目の当たりにして、これはバケーションが終わるまで何も動くまいよ、とあらかた諦観している自分もいるのだった。

ちなみに、一般にスウェーデンのサマーバケーションは8月の1週目ごろまでと聞いたのだが、すでに1週目に差し掛かった現在、未だに休暇中の大人の代わりのサマージョブ(sommarjobb)の高校生たちが元気に働いており一向にバケーションの終わりを告げる兆しもない。

このサマージョブというのはこちらでは当たり前のもので、もはや風物詩的なものですらあるのだが、実情はなかなかにひどい。おかげ様で移住に合わせて送ったEMSで送った荷物の動向も惨憺たるものだ(これに関してはまた別記事で)。夏のスウェーデンにおいて”何かしよう”などと思い立つべきではないと、忠告しておこう。

斯くして、”スウェディッシュな”夏に翻弄され半ば自嘲気味でさえあった僕であるが、最低限 住む場所だけは確保しなくてはならない。ボスに現状をありのままに伝えると、なんと予想外の提案を受けるのだった。

ボスの家で束の間の休息…

画面(Zoom)越しのボスの口から発せられた次の言葉に、正直なところ僕は大いに戸惑った。

“じゃあ、うちを使えばいい。いつ移る?もう、今日から移ったらどうだ?”

と。スウェーデンでは夏の間は長期休暇をとって別宅でのんびりと太陽を楽しみながら過ごす人が多いらしいのだが、彼もその一人で7月の初旬頃から家を空けているのだった。さらに家を空けている間 手紙や観葉植物の世話を別の同僚の子供に頼んでいたとのことで、鍵の問題もないとのこと…。

しかし、家を貸す、しかも所有者がいない時に…。そんな習慣とは無縁の日本で育った僕からすれば、一度目に彼の言葉を聞いた際は聞き間違いだと自分の耳を疑ったほどだ。ああ、リスニング力をもっと鍛える必要があるな…と。

おそるおそる”あなたの家を使っていいの?あなたがいない間に?”と、ほとんど鸚鵡返しのように問い返した僕だったが、ボスは逆に不思議そうな顔で頷くばかり。この段に至って、ようやく本当に家を貸してくれるのだと、確信を得た僕は再度、日本人らしく”本当に嫌じゃない?いない間に家を使われるのは?”と念を押した後、彼の家を貸してもらう決意をしたのだった。

そんなわけで、とりあえず当面の居場所は確保したというお話。

さて、そんなわけでようやくホステルの薄壁からも解放され、周りの旅行客たちの騒々しさに煩わされることのなくなった僕は、その晩 同僚に手伝ってもらってボスの家へと引っ越しを済ませた後、喜び勇んで近所のスーパーに買い物に走ったのである。作ったものはもちろんホステルの共同キッチンでは作れない煮込み料理。我ながら最初の遠慮はどこへやら…。

一週間ほどたった今日。また無遠慮に借り物のキッチンで、じっくりコトコト煮込んでいる。周りを気にせず煮込める幸福をしみじみ噛み締めながら…

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