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コロナ渦での北欧移住~その3~居住許可とPCR検査とチェックイン-1

gyuujaku
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さて、空港カウンターで荷物のスーツケースを受け取った私は、チェックインカウンターに並んだ(ある事情でオンラインチェックインができなかったため)。もちろんこんなご時世なので搭乗客も多くはない。その場で並んでいたのは私を含めわずかに5、6組ほどだった。しかし、これがまたやけに時間がかかるのだ。おそらくコロナ関係で手続き自体も煩雑になっている面もあったのだろう。

刻々と時間がすぎ、搭乗時間の3時間ほど前についていたにもかかわらず、すでに何かあってもPCR検査を受検するだけの時間は残っていなかった(ちなみに成田空港のPCR検査は最短2時間ほどで結果が出る)。

万が一、チェックイン時にPCR検査が必要だと言われてしまいでもしたら、その時点で全てが詰んでしまう。並んで順番を待つうちに、徐々に不安は大きくなり、また緊張が高まっていく。

ほぼ無人の国際線チェックインカウンター

今回の懸念事項は大きく2つあった。

1つは、もちろん事前PCR検査が本当に免除されるのかということ。そして2つ目は超過荷物の料金がいくらになるかということ。2つ目については、1つめに比べると些細なことのようだが、これもまた重要なことなのだが…。これについては、また次の記事で書くこととして、今回は1つ目の事前PCR検査の免除に関して書いてみようと思う。

さて、万が一PCR検査を受ける必要があった場合のために、普段よりも早めに空港に到着したのだが、上記の通り、私のチェックインの番が回ってきた時にはすでにPCR検査を受けてその結果を待つだけの時間は残されていなかった。もちろん、事前にできる限りの情報を集め、考えうる手を尽くして、PCR検査は不要であるという結論に達したからこそ、未受検で臨んだのだが、やはり最悪のケースが脳裏にちらつく。

ここにきてのPCR検査免除に関しての私の心配は4つ。


1つ目は“居住許可”があれば入国前のPCR検査免除というスウェーデン王国のコロナ対策入国規制政策自体があまりにぶっ飛んでいるため どうしても本当なのだろうかと疑う気持ちが拭えなかったことからくる心配。

スウェーデンの場合、”居住許可”があれば外国人であってもスウェーデン人に準ずる扱いを受けることができる。言ってしまえば今回のような渡航もスウェーデン人の帰国と同様の扱いになるのである(*あくまで実体験から感想なので厳密性は保証できない。気になる人は自分で調べてみてね)。

特に日本はスウェーデンにとってシェンゲン協定外の第3国(third country)という扱いになるため、さらに規制が厳しく、私の渡航時(21年6月13日)は原則日本人のスウェーデン入国は禁じられていた。にもかかわらず、”居住許可”を持っていれば日本人であっても入国が認められ、さらに6月13日時点では入国前のPCR検査も不要とされるというのだ。

ちなみに、当然ながら居住許可の申請にはPCR検査は関係しない。関係しないのだ…。

つまり、”居住許可”がありさえすれば、誰であろうがCOVID-19に感染しているかどうかを調べることもなく入国を許可する、というのだ。これをぶっ飛んでいると言わずして一体なんと言うのか(*ちなみに入国後の検査は推奨)。

もちろん”居住許可”というのは取るのにある程度 長期的かつ厳しい(?)手続きを踏む必要があり、また交付人数も限られていることから諸々 大丈夫だと判断されたのだろう…。もしかするとスウェーデンの人口が少ないということにも理由の一つかもしれない(スウェーデンの全人口は東京都の人口くらい)。

そんな冷静な思考もありながら、それなら何のための入国制限なの?と…思う気持ちもやはり拭い去れず。終わってしまえば万が一にもそんなことないだろう、と笑ってしまうようなことも、実際に その場ではやはりその万々が一の事態までも考えてしまうものだ。


2つ目は、渡航時は居住許可の申請が通った旨 記載された”書類”しか持っていなかったこと。実は居住許可交付には、2段階の手続きが必要である。詳細は別記事にまとめる予定だが、1段階目である”申請&受理”の後にスウェーデンの公的機関へ”登録”を行わなければならないのだ。しかも、日本人の場合 2つ目の手続きスウェーデン入国後に現地で手続きを行わなければならない。

それぞれの段階である程度の時間がかかるので、通常時ならば2つ目の手続きの時間を省略して渡航できるのはありがたいのだろうが、今回は状況が状況なだけに不安を増大させる要因となった。

渡航時、手元には書類数枚のみ

つまり、初渡航時はまだ“未登録”状態なのだ。居住許可が下りたとは言え、登録をしていない状態で果たしてきちんと効力が発揮されるのだろうか…という不安が頭をもたげる。さらに、その不安を増大させるのが一部のスウェーデンの入国規制免除対象者についての公的書面に見られた Foreign citizens who are residents according to the Swedish Population Register という文章。“スウェーデンの住民登録に従った外国人住民”とでも訳せるだろうか…。そう、その”住民登録”をまだしていないのだ!!

こうなってくると、研究者の悪い癖だが、頭の中でいわゆるネガティブな合理的意見を持った自分と言うやつが囁き始める。

“住民登録を済ませている外国人住人というのは、当然スウェーデンに居を構えて生活をしている(しかも登録後はスウェーデンに税金を納め、社会保障も適用される)わけだから、準スウェーデン人として扱われるのは至極真っ当である。さらに国のリストに登録もされているのだからその動向もある程度 把握することは可能だ。一方で、許可が下りたとは言え 登録していない人間はどうだ?なぜ住んでもいない人間が例外の適用範囲内にあると考えるんだ?そもそも登録している人間としていない人間を区別するためにこそ上の一文は挿入されていると考えるのが妥当だとは思わないか??”

と、全く困ったものである。一度意識下に顕現してしまった思考は消えることはありえない。そして、ネガティブな考えほど、その音色は深く重く、より脳裏に染み渡るのだ。

もちろん一方で、

“そうはいっても、こんな時期に許可が下りたのだから、大丈夫だと言うことに決まっている。ダメなら許可が下りるわけがない。もし本当にダメならきっと規制が全面解除されるまで許可が下りなかったはずだ。”

という、ポジティブな意見を主張する自分もいるのだが、なぜかその声はか細い。…そんな葛藤。

それなら、大使館にでも問い合わせればいいじゃないか、と言うのだろう? 前の記事でも書いたが、彼らから求めている返信が返ってくることはまず期待できないのである(決して悪口ではないので悪しからず。こればかりは仕方ないことなのだ)。


さて、3つ目は スウェーデンの入国自体にはPCR検査が不要であったとしても、飛行機への搭乗自体にPCR検査が必要であったらどうしようと言うものだ。エミレーツ航空のHPにはそのようなことは書かれていないのだが、こんなご時世で入国にPCR検査を不要としている国の方が珍しいだろうから、当たり前すぎて書いていないと言うこともあり得るのではないか…などと思っていたのだ。

もちろん、実際はそんなことはなかった。

しかし、常識的に考えれば、機内での感染が最も危険性が高いのであるから、航空会社が独自に搭乗客に検査を課すと言うのは何もおかしいことではない。そうでなければ、仮に感染者が搭乗していた場合、同乗者が搭乗前にPCR検査陰性だったとしても、その陰性証明はどれだけ確からしいものだと言えるだろうか…。まあ、さておき…。(この辺りはあまり言いすぎると、事前検査を受けなかった自分の首を絞めることになるので、このくらいで)


4つ目は、3つ目ともある程度つながりのある話なのだが、実は出発3日前ころからエミレーツ航空から再三のPCR検査受検のリマインダーメール(おそらく自動配信?)が届いたのである。このことがあったからこそ3つ目の心配が現実味を帯びたともいえなくはない。

さらに、エミレーツ航空の成田空港職員の方から出発2日前に入国可能書類(有効な入国許可書類と現地との契約書など)を要求するメールが届いた

前者に関しては、今回の旅程ではドバイでトランジットを行うことになっていたのだが、ドバイ入国に関してPCR検査の陰性証明が必要かもしれないという趣旨のメールだった。とはいえ、トランジットでは証明書の提出は不要のはず…。なぜ、私にそのようなメールが届いたのか。

そもそも、トランジットでの入国規制(21年6月現在、トランジットで寄るだけであってもCOVID-19陰性証明を求める国もある)を考慮したからこそ、プロである旅行代理店にお願いして 入国規制を実施していない国を経由する旅程を組んでもらったのだ。

これはどうにもおかしな話だと思うものの、メールの冒頭には”For your upcoming trip Sweden”と書かれている。もちろん、自動配信ならあらかじめある文面に行き先だけ自動で挿入されただけかもしれないが、本当にそのメールが自動配信かどうかも定かではない。仮に私がドバイではトランジットのみであるということを把握した上で、メールが送られてきているのであれば、これは一大事である。 

急ぎ、ドバイ領事館及び、エミレーツ航空のHPを調べ、念のために旅行代理店にも問い合わせたが、やはりトランジットならば証明書提出は不要という情報以外は見つからない。それならば自動配信で届いた”お騒がせな”メールだと考えれば良いのだが、やはりメールが目の前に存在する以上、一抹の不安は拭い去れない。

さらに悪いことには…。こちらも手探り状態で不安なので、空港スタッフからのメールには間髪入れずに即時返信、資料送付し、その日のうちにスタッフからも返信メッセージを受け取ったのだが、その内容が“現地スタッフと共有して確認します”と言ったような趣旨のものだった。当然ながら“共有して確認した結果”が出発までに知らされると考えるのが普通の感覚だと思うが、果たしてそれを知らされることはなかったのだ…。

便りのないのは…ではないが、否定のメールがないことは肯定ということだという非常に楽観的な人間もいるようだが、元来悲観的である私にそういうものの見方をしろというのはできぬ相談である。


と、 当時の心配事をつらつらと書き連ねてきたのだが、まだ本題であるチェックイン時のことはもちろん、チェックインカウンターに着くところまでさえ話が至っていないにもかかわらず、随分と長くなってしまった。

まあ、これでコロナ渦の渡航というのが、どれだけの不安の多いものかお分りいただけただろう…というところで、続きはまた次の記事で…。

gyuujaku
北欧移住

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